第11,12,13回岩礁計測の実施

3回分をまとめて簡単に報告します。

第11回岩礁計測を2018年7月14日に実施しました。
第10回岩礁計測で見つけた、これまで我々が計測した中では最も高い137Csの残留量が観測された第二原発沖のNP09という測定地点の周囲を重点的に調査しました(第1図の右上の黄色いピンがたくさん立っている領域です)。この過程でこの周辺には137Csの残留量の高い地点があることを再確認しました。今後、同地点周辺をさらに集中的に測定する予定です。計測器に上げ下ろしのために新しくウインチを導入しました。電子的に精度の高い位置測定が出来る可能性がある、CQ出版社から販売されている「トラ技RTKスタータキット移動局用:TGRTK-B」を購入してテスト実験を行いました。

・第12回岩礁計測を2018年12月22日に実施しました。
第2図に示すように、第11回に引き続きNP09地点、及び第一原発の南3 km付近を計測しました。

・第13回岩礁計測を2019年4月6日に実施しました。
好天には恵まれたものの風が強く、船の位置を一定に保つことが困難でした。そのため最初に向かったP05地点では計測はできませんでした。帰港途中に、P01地点なら崖の風下になり強風が避けられるかも知れないとの船長のアドバイスで計測を試み、何とかデータを取ることが出来ました。しかし、その後も強風が収まる様子もないため、計測中止の最終判断を行い、午前11時には久之浜港に帰港しました。 今回は新たに購入した電動ドリルを用いて、ウィンチ巻き上げ時の労力を軽減しました。巻き上げ時にケージが海底や周囲の岩と激しく接触することによる検出器の損傷を防ぐため、水中カメラや姿勢センサーの情報を見て、ケージが海底から完全に離れてから、電動ドリルでの巻き上げを開始するようにしました。