今回は第1号機の16倍の断面積を持つ浜松ホトニクス社製のCsI検出器のお披露目でした。しかし、検出器とPCを接続する部分を事務所に置き忘れるという大ポカを犯してしまい、今回の目的を検出器とそれを格納するケージのサイズ・重量が共に大きくなったことに伴う船上作業の操作性などを確認することに変更しました。更に魚群探知機メーカー本多電子株式会社のご協力により、検出器ケージに魚群探知機を取付け、海底が岩場なのか砂に覆われているのかを判別(底質判別)する試みを実施しました。久ノ浜港から一番近い場所(P04)とその近く(P09)、さらに確実に岩場である場所(P01)とで作業を行いました。検出器を含むケージの重量がこれまでの第1号機の倍近い約40kgとなったため、人力だけに頼ったケージの上げ下ろしは非常に困難であることが分かりました。魚群探知機での底質判別は魚群探知機の最適な設定条件を見付けることが出来ませんでしたが、海面で反射した信号をとらえることにより水深を知ることが出来るとともに、海面のうねりの様子も知ることが出来ました。昼に向かってうねりが大きくなってきてこれ以上の作業は危険であると判断し、12時には帰港しました。
左半分は右側の高さ方向を4倍に拡大したもの。右側下部の10.0mは水深を。画面右側の9と12の間の波線は、海底近くに静止している魚群探知機から発した信号が海底で反射して海面に向かい、そこで反射した信号が魚群探知機に捉えられたもの。画面は16秒でスキャンしているため、この波線は海面のうねりの状況を表していることになる。周期は約4秒で、深さ10mの場所での海面を伝わる波の速さは約10m/sなので、うねりの波長は40m程度となっていることがわかります。